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- 2004年12月月11日(土)
- カテゴリー: 寄贈レポート
寄贈レポート<イラン・バム市>
2003年12月に大震災の被害を受けたイラン・バム市のこどもたちへ、現地で活動するNGO組織「JEN」を通じて、ハッピートイズを寄贈しました。2004年3月、バラボット地区にあるゴルファ幼稚園、シュハド幼稚園、シャハブ福祉施設、そして12歳以下の孤児が住んでいるテントを回って、こどもたちへハッピートイズをプレゼントしました。ある幼稚園では、事前にプレゼントを届けに行くことを伝えていたため、車が到着するとこどもたちが飛び出してきて出迎えてくれました。そしてぬいぐるみを手渡すと、お行儀良く「モチャケロン!(ありがとう!)」と言ってとても喜んでくれました。記念写真を撮ろうとすると、こどもたちが大はしゃぎでカメラの前に近づいてくるのでひと苦労。イランでは、3月20日がお正月にあたり、日本のお年玉のように、こどもたちにプレゼントする習慣があります。バム市のこどもたちにとって思い出に残る、日本からのお正月プレゼントになったようです。
- 2004年11月月11日(木)
- カテゴリー: 寄贈レポート
寄贈レポート<カリフォルニア>
- 始まりは一通のお手紙でした…約10年の歳月を経て、カリフォルニアと神戸を結んだハッピートイズの物語
- 今回は昨年度のプロジェクトから生まれた「時間と国境を越えた、人と人とをつなぐやさしさあふれるストーリー」をご紹介します。2003年10月、9体ものかわいいリスちゃんとともに、一通のお手紙が届きました。送ってくださったのは、兵庫県にお住まいの八木 愛さま。お手紙には、ハッピートイズプロジェクトに参加するのは初めてであること、昨年は参加できなかったので「今年こそは!」と思い続けてくださったこと、そして、ある思いを抱いていらっしゃることがつづられていました……。
- ハッピートイズに込められた、“あのとき”の感謝の気持ち
- 阪神・淡路大震災が起きた1995年、カリフォルニアから1万体のテディーベアが神戸に届きました。送り主は1994年に同じく大震災を経験したカリフォルニアのこどもたち。自分たちが味わったこわい思いやさみしい気持ちを少しでも和らげてもらえたら……と、かわいがっていたテディーベアを集めて送ってくれたのだそうです。テディーベアの首にかけられたカードにはそれぞれ「こわかったでしょう。くまちゃんがいるから、もう大丈夫」「私の代わりにこの子が一緒にいてくれるよ」「大事なこの子を大事なあなたに」など、心のこもったメッセージが添えられていました。このテディーベアの引き受け先となったのが、八木さまのお父さまで当時、神戸の大学に勤務されていた山野上素充さま。テディーベアたちは、地域のみなさまやボランティアの方々と山野上さまの連携によって、阪神地域で被災したたくさんの方々に届けられたそうです。こうしたいきさつから八木さまは、たくさんのテディーベアと人のあたたかさにふれ、つらいときを乗り越えられたといいます。 そして月日は流れ、八木さまご自身がお母さまになられた現在、心残りなのが送り主のこどもたちに直接「ありがとう」を伝えられなかったこと。その思いが年々ふくらみ、そしてハッピートイズのコンセプトに共感された八木さまは、お子さまと3人でハッピートイズを製作し、フェリシモに送ってくださったのです。お手紙の最後は、こう結ばれていました。「私のこどもたちがテディーベアをかわいがるように、誰かが私のリスを気に入ってくれたら、カリフォルニアのこどもたちへのお礼の代わりになるような気がしています」。
- カリフォルニアにやさしさと笑顔を届けよう
- 2003年10月、カリフォルニアで大規模な山火事が発生しました。八木さまからのお手紙を読んだフェリシモのハッピートイズ担当者は「カリフォルニアのこどもたちにぬいぐるみを届けよう」と発案。八木さまもこのアイデアを大変喜んでくださり、またお父さまにもご協力いただいて、ハッピートイズの送り先を探すことになりました。10年前、テディーベアを送る窓口となってくださった方の連絡先が分からなくなっていたり、予想外の苦労をしいられることになりましたが、カリフォルニア州にあるジュリアン小学校にハッピートイズを送ることが決まりました。10年もの歳月を経て、“あのとき”の感謝の気持ちを届けるチャンスが、目の前に現れたのです。
- たくさんの“Thank You!”にふれた喜び
- ハッピートイズ約500体が、海を越え、ジュリアン小学校に着いたのが2004年の4月。ジュリアン小学校のこどもたちの多くは山火事で遊び道具や思い出の品を失うなど、それまでとは違う生活を余儀なくされているとのこと。作ってくださった製作スタッフのみなさまひとりひとりの思いが込められた世界でたったひとつのぬいぐるみたちに、こどもたちだけでなく先生方もとても感動されたそうです。届いたハッピートイズを数えるためにひとつひとつ並べるときも、あまりのユニークさに手を止めて見入ってしまい、ずいぶんと時間がかかってしまったという、うれしいエピソードも教えてくださいました。親善大使として、多くのこどもたちに笑顔とやさしさを届けたハッピートイズ。その様子は、手づくりのアルバムと手書きのメッセージとして5月にフェリシモに届けられました。アルバムには、ハッピートイズを抱いてにっこりほほえむこどもたちの姿が。カラフルな画用紙に色とりどりのペンやクレヨンで描かれたメッセージは、どれも“Thank You!”の言葉であふれていました。八木さまはそうしたメッセージをご覧になって、胸がドキドキされたそうです。思い出になりつつあった10年前のできごとが、とても大きな出会いになったこと。あの当時、自分がもらったしあわせな気持ちを、今度は誰かに感じてもらえることができたこと……。届けられなかった「ありがとう」を届けられた今、八木さまは、こうおっしゃいます。「きっといちばん“Thank You!”を言いたいのは、私だと思います」。
- これからも、一緒に夢や願いを、紡いでいきたい…
- カリフォルニアから届いた“Thank You!”の言葉は、八木さまをはじめとするハッピートイズプロジェクトにご参加いただいたすべてのみなさまに向けられたものです。一通の手紙がきっかけとなって生まれた、今回の物語。ハッピートイズを受け取ったカリフォルニアのこどもたちから、きっとまた新しい物語が始まっているはずです。誰かの思いがみんなの思いとなって、大きな力になる……。そのお手伝いができることを、フェリシモはとても誇りに思っています。
- 2004年8月月11日(水)
- カテゴリー: 寄贈レポート